【書籍】戦略にこそ「戦略」が必要だ(マーティン・リーブス)日本経済新聞社 2024 08/25 Published 2024.08.25 / Tera \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする 【書籍】戦略にこそ「戦略」が必要だ(マーティン・リーブス)日本経済新聞社 Tera B! リンクをコピーする アマゾンはこちら ポーターのファイブフォースやブルー・オーシャン、成長と市場シェアのマトリクス分析── これらはいまでも多くの企業で採用されている戦略ツールの定番である。 しかし、こうしたツールを導入しても、結果がついてこないと感じている企業経営者は多い。 理由は簡単だ。 それらの戦略ツールが自社と所属する業界に適していないからだ。 こんな主張ではじまる本です。 クライアント組織の状況に応じて、戦略の思考パターンを選ぶべきだという、 ボストンコンサルティングらしい提案ですね。 とても学びになります。 ここでは、タイプを1~5にわけて説明しています。 タイプ1 クラシカル(伝統)型:予測可能だが、業界構造を含め自らをつくりかえるのが難しい。 予測可能で安定的。規模の拡大がカギ 例:マース(「スニッカーズ」「エム&エムズ」「ペディグリー」など定番をもつ食品メーカー) タイプ2 アダプティブ(適応)型;予測できず、あらかじめつくりかえることもできない 変化が激しく、予測困難。素早く継続的な「実験」を 例:ZARA タイプ3 ビジョナリー(ビジョン牽引)型:予測可能で、自らをあらかじめつくり変えることもできる。 新産業の創造や再構築のチャンスあり。「パイオニア」を目指せ 例:UPS タイプ4 シェーピング(協創)型 予測できないが、自らをあらかじめつくり変えることはできる。 複数のステークホルダーを編成する「オーケストレーター」になれ 例:アリババ・グループ タイプ5 リニューアル(再生)型 苛酷な事業環境下を生き残り、新たな成長を目指す 例:リーマンショック後のAIG ポイントは2つ。それも(2)の2つの軸が、本書の骨子です。 1 まず、業績が危機的かどうか 危機的だったら、四の五の言わず、タイプ5 2 その上で(こちらが大切) ・予測可能性 将来が見通せるか ・改変可能性 業界や自らをあらかじめつくりなおしていくことができるか の2軸で、ビジネスモデルを4象限にわけています。 戦略を語るなら一度は読んでおくべき、必読書です。 https://www.bcg.com/ja-jp/publications/collections/your-strategy-needs-strategy/intro