意思決定のスピード 400人×4年分の仕事を3分で捨てる(4月4日) 2024 04/04 Published 2024.04.04 / Tera \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする 意思決定のスピード 400人×4年分の仕事を3分で捨てる(4月4日) Tera B! リンクをコピーする ●今日の「クイズ」は・・・ 1975年4月4日、ある会社が設立されました。 その会社は技術系の会社ですが、その後、大きく発展します。 特徴は、経営者のその意思決定スピード。 あるときは、何と、 400人の技術者が、4年かけて開発したプロジェクトを、 ものの3分でキャンセルしたという逸話があります。 さて、この会社とは ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●答え マイクロソフトです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●このお話、どう「いかし」ますか? 代表のビル・ゲイツさんが仕事で重要視していたのは、迅速な意思決定。 Windows 3.1に続くOSを開発していたときの話。 「カイロ」という博士集団のグループが、400人の技術者をかけて4年間続けてきたが、中々進まない。 一方、もう1つのグループ「シカゴ」はハッカーを寄せ集めた職人集団。 こうして平行開発をしていると、お互いライバル意識が高まり、このときは、何と社内裁判になったそうです。 というのも、「カイロ」にいた技術者が嫌気をさして、「シカゴ」に異動。その際、「カイロ」での研究成果を「シカゴ」に渡したという事だったからです。 社内なのにね。 そして、ビルゲイツの前で、それぞれの言い分をプレゼンすることになったそうです。 カイロが作成した資料は、400ページ。シカゴが組み上げたプログラムが、いかに張りぼてで手抜きかということが延々と書かれていたそうです。 裁判当日、取締役会議用の会議室に通され、それぞれがプレゼン。 シカゴ側は、日本人の中島聡さん。 そう、彼が、カイロからシカゴに異動した、張本人だったのです。 彼は、プレゼン資料はつくらず、あるデータが入ったCDROMを披露しました。 ビル・ゲイツの目を見据えてこう言ったそうです。 「カイロチームの主張にも一理あるけれど、完璧なアーキテクチャ(基本設計)を追い求めていては、永遠にものは出せません。Windows95のリリースはあと6か月に迫っています。いつになったらリリースできるかわからないカイロにマイクロソフトの将来を任せるというのは、どう考えても間違っています」 ビルゲイツは、3分ほど席を外して、ポール・マリッツと相談。 戻ってきて、すぐ全員の前で言ったそうです。 「カイロプロジェクトはキャンセルする」 この瞬間、400人×4年分の仕事がなかったことになりました。中島聡さんがもっていた、CDROM。それこそが、シカゴに移った後に完成させていたベータ版のWindows95だったのです。