【資料】組織開発の原点 氷山とメガネと足跡(19世紀~20世紀にかけて)
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【資料】組織開発の原点 氷山とメガネと足跡(19世紀~20世紀にかけて)

組織開発の原点を語るとき、この3人は、一度に覚えておくとよいでしょう。
フロイト(1856-1939 オーストリア)
フッサール(1859-1938 オーストリア)
デューイ(1859-1952 アメリカ)
上記の年表の左上 ①をご覧ください。
このあたりの人なんです。
それぞれが、もちろん、素晴らしい成果を上げている方々です。
フロイトは、心理学を学んでいなくても聞いたことはあるはずだし、
フッサールは、哲学者として有名。
デューイは、教育学をかじった人なら絶対知っている。
つまり、経営学でいう、ドラッカーのような人たちです(乱暴な言い方だな)。
でもね。
意外と、
心理学と哲学と教育学をバランスよく学んでいる人は少ない。
だから、
この3人をしっかり押さえている人は少ないんです。
そして、これに、経営学が加わるとなおさらです。
本来は、ビジネスモデルも人間関係論も、経営学も心理学も社会学も
実際のビジネスでは融合されて活用される。
ビジネスリーダーやコンサルタントは、薄くてもいいから本質をとらえ、幅広く知っていることが必要なのではないでしょうか。
読書会で読み進めてきた「組織開発の探求」(中原淳+中村和彦著 ダイヤモンド社)。
ここでは、フロイト、フッサール、デューイ、3人が「組織開発」の源流であると述べています。
たしかに、そうだと思う。
というか、そう押さえておけば、「組織開発」「ワークショップ」「リーダーシップ研修」といった
体験型の学びや対話の場について、その基本型を押さえることができると思います。
それぞれ何を学ぶかというと、
フロイトから学ぶのは「無意識の顕在化」
これを、「氷山理論」と呼んでおきましょう(テラの勝手な命名)。
よく言われますよね「見えているのは、氷山の一角だ」と。
あれのオリジナルが、フロイトなんです。
フッサールから学ぶのは「それぞれの見方によって世界がつくられているという見方」
哲学でいう「現象学」。
この影響を受けて、心理学では「認知心理学」や「認知療法」へと発展していく。
人は、かけているメガネによって、見ている世界が違うという、あれです。
これを、「メガネ理論」と呼びます(テラの勝手な命名)。
最後に、アメリカ人のデューイから学ぶのは「プラグマティズム」
「とにやくやってみて振り返れ」というアプローチです。
まあ、「内省」(リフレクション)については、いろいろな方が必要だと言っている。
ファヨールなんかは、経営学的視点から、PDCAの大切さを言っている。
オリジナルをだれとするのかは、諸説あるかもしれませんが、デューイがその1人であることは間違いないでしょう。
これを、「足跡理論」と勝手に呼びます。
フロイトの「氷山」
フッサールの「メガネ」
デューイの「足跡」
この3人をあわせると、こんな台詞になります。
「あなたの無意識を開放し、
無意識を顕在化して、
気づきによって、
認知の枠を拡げ、
まず、とにかく行動しましょう。
そうすれば、その振り返りから学べます!」
はい。自己啓発セミナーの骨格ができあがりました。
やはり、先人は偉いのだ。