【資料】コンベアとチームと場(テーラー、メイヨー、バーナード)
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【資料】コンベアとチームと場(テーラー、メイヨー、バーナード)

組織開発の芽が出始めた頃、別の領域でも経営学の進化がはじまりました。
それが、
テーラー(1856-1915)
メイヨー(1880-1949)
バーナード(188-1961)
それぞれの詳しい話はリンクのウィキをみてください。
ポイントは、
テーラーが、人を機械とみて、ベルトコンベア(分業制)を考えた
(これを、科学的管理法と、テーラーは言いました)のに対して、
メイヨーは、さらに、人は心をもっている。同じ仕事を同じ体制でやっても、やる気の有無で成果は変わると言いました。
今日のマネジメントでは、どちらも必要な考え方です。
テーラー=コンベア、機械的に効率を重視
メイヨー=チーム、人間関係を重視
と覚えておくといいでしょう。
かなりざっくりですが。。。
では、バーナードとは一体何者なのか?
彼の言葉が面白い。
「組織は、モノではない。電磁場のような人力場である」
そう、彼は、人の集団である組織を、おそらくはじめて「システム」「場」としてとらえた人なのだ。
今でこそ、システムコーチングや家族療法、あるいは、学習する組織(Pセンゲ)に出てくる「システム思考」が当たり前かもしれないが、この時代に、そうした考えを打ち出しているのが、やはりすごい。
ちなみに、システム思考は、簡単に言うと「風が吹けば桶屋が儲かる」ということで、見えている事象は、いろいろなものの因果関係が複雑に絡まって生じているという考え方です。だから、たった1つの真因を改善すれば、全部がよくなる!なんていう希望的な観測はもたない。
バーナードは、とても面白くて、組織の定義に必ずしも「人」を入れていない。
1人ではできないことをやるのが組織であって、そこに必要なのは、
「目的に対する貢献」であり、組織はそれが機能するシステムなのである。
だから、幽霊部員は、組織の構成員ではない。
このあたりが、もともと実務家(経営者)である、バーナードの鋭いところですね。
さらに、「組織」には、お客様やサプライヤーまで含めて考えている。
正社員の集団が組織なんて、これっぽっちも考えていない。
バーナードの本は、訳の難解さもあって、よほどマニアでなければ読まれない。
だから、一部が抜粋されて取り上げられる。
有名なのは、組織の成立要件
1 共通の目的があること
2 貢献意欲があること
3 コミュニケーションがとられていること
たしかに、これがないと、ただの集まりになってしまう。
そして、バーナード的に言えば、この定義に必ずしも「人」が必要とは言っていない。
機能をもって要素が、こういう条件で組み合わされば「組織」いなるのだ。
こういう考え方が、次の世代、サイモンに引き継がれていくんですね。